2020年4月15日、iPhone SE(2020)発表

予約開始は2020年4月17日午後9時からで、価格は44,800円(税別)

購入時は10万円近くしたiPhone XRも64,800円(税別)からと、随分安くなったものだなあと。

iPhone 8のデザインを流用し、後継として発売されたiPhone SEはiPhone 11 Proと同じA13 Bionicチップを搭載していることを売りにしています。

iPhone 8と比較すると性能が格段に上がっていることは言わずもがなですが、同じ廉価版としての位置付けのiPhone XRとの性能を比較して買い替えを検討します。

iPhone XRとiPhone SE(2020)の性能比較

比較はAppleのウェブサイトを利用。気になる機能を抜粋。値段は記事執筆時(2020年04月16日)。参考にiPhone 8のスペックも。

発売日

iPhone SE

発表:2020年4月17日
販売開始:2020年4月24日

iPhone XR

発表:2018年9月13日
販売開始:2018年10月26日

iPhone 8

発表:2017年9月12日
販売開始:2017年9月22日

iPhone 8の発売から約2年半ぶりのTouch IDつきiPhoneの発売となった。ちなみに前iPhone SEの発売は2016年3月31日なので4年越し。

iPhone XRの発売からは1年半が経過した。

気になるお値段とストレージ

全て税抜き、(2020年04月16日)

iPhone SE

64GB:44,800円
128GB:49,800円
256GB:60,800円

iPhone XR

64GB:64,800円
128GB:69,800円

iPhone XRの256GBのモデルはApple storeから消えているが、ストレージのラインアップは同じ。

価格差が2万円とお手頃感が伺える。

Engadgetで書かれていた、iPhone SEを買う人ほどストレージが必要である説で、5,000円でストレージが2倍(64GB → 128GB)になるなら確かにお得か。

64GBあたり5,000円とすると、256GBは59,800円、あれ、1,000円高い。

ロックの解除

iPhone SE

Touch ID

iPhone XR

Face ID

iPhone 8

Touch ID

おそらく新型のiPhone SEを待っていた人の半分くらいが期待したであろう、Touch ID。

iPhone 8の後継であるからもちろん、Touch IDでApple Payが使える。前iPhone SEからの乗り換えだとこの点は嬉しいポイントかも。

Face IDがいいかTouch IDがいいかは人それぞれで好みが分かれるポイント。

チップ

iPhone SE

A13 Bionicチップ
Geekbench score: 1328 (single), 3416 (multi)(iPhone 11 Pro)

iPhone XR

A12 Bionicチップ
Geekbench score: 1108 (single), 2574 (multi)

iPhone 8

A11 Bionicチップ
Geekbench score: 921 (single), 2242 (multi)

チップが同じiPhone 11 Proの性能を流用して、チップの性能を比較するGeekbenchによると、single-coreの性能で、iPhone 8とiPhone XRからそれぞれ約1.4倍と約1.2倍の性能アップ。multi-coreの性能では、約1.5倍と約1.3倍の性能アップが見込まれる。

ゲームなどの処理が重いアプリを快適に使いたいよっていう人には、iPhone XRからの買い替えは良いかもしれない。

ディスプレイとサイズ・重量

iPhone SE

サイズ:4.7インチ
種類:Retina HDディスプレイ
解像度:1,334 x 750ピクセル解像度、326ppi
タッチ:触覚タッチ

iPhone XR

サイズ:6.1インチ
種類:Liquid Retina HDディスプレイ
解像度:1,792 x 828ピクセル解像度、326ppi
タッチ:触覚タッチ

iPhone 8

サイズ:4.7インチ
種類:Retina HDディスプレイ
解像度:1,334 x 750ピクセル解像度、326ppi
タッチ:3D Touch

4.7インチのサイズとRetina HDディスプレイということでディスプレイはiPhone 8と変わらず。

iPhone XRでLiquid Retina HDディスプレイ、iPhone X, XSでSuper Retina HDディスプレイ、iPhone 11 Pro, 11 Pro MaxでSuper Retina XDRディスプレイ、が採用されていることから、悪くいうと2〜3世代前のディスプレイである。特にOLEDのディスプレイから比べたら、映像美を求める人にはおすすめできないだろう。

タッチの仕組みはiPhone XRから採用され、現行のフラッグシップのiPhoneにも搭載されている、触角タッチ(Haptic touch)が採用された。iPhone 8が販売終了となるので、3D Touchを搭載したiPhoneは消滅することになる。

カメラ

主に注目したい点、違いがある点に絞った。

iPhone SE

カメラ
種類:シングル12MPカメラ(広角)
ポートレートモード:進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード
ポートレートモードのエフェクト:6つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明(モノ)、ハイキー照明(モノ))
HDR(写真):次世代のスマートHDR(写真)

フロントカメラ
種類:FaceTime HD / 30fpsの1080p HDビデオが撮れる7MPカメラ
ポートレートモード:進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード
ポートレートモードのエフェクト:6つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明(モノ)、ハイキー照明(モノ))

iPhone XR

カメラ
種類:シングル12MPカメラ(広角)
ポートレートモード:進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード
ポートレートモードのエフェクト:3つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明)
HDR(写真):写真のスマートHDR

フロントカメラ
種類:TrueDepth / 最大60fpsの1080p HDビデオが撮れる7MPカメラ
ポートレートモード:進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード
ポートレートモードのエフェクト:6つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明(モノ)、ハイキー照明(モノ))

iPhone 8

カメラ
種類:シングル12MPカメラ(広角)
ポートレートモード:なし
ポートレートモードのエフェクト:なし
HDR(写真):写真の自動HDR

フロントカメラ
種類:FaceTime HD / 30fpsの1080p HDビデオが撮れる7MPカメラ
ポートレートモード:なし
ポートレートモードのエフェクト:なし

カメラの画素数に関しては他のiPhone同様12MPのまま。写真のHDRに関してはiPhone 11シリーズと同じ性能が搭載された。単眼のカメラとしては初めてポートレートの6つのエフェクトが使えるようになった。

フロントカメラでは、1080p HDが30fpsまでしか撮影できないので、iPhone XRに比べると見劣りする。

複数のカメラが載っているiPhone 11シリーズと比較することは失礼だろう。

その他

iPhone SE

バッテリー:iPhone 8とほぼ同じバッテリー駆動時間
充電方式:ワイヤレス充電 / USB経由でコンピュータまたは電源アダプタを使って充電
ワイヤレス通信方式:ギガビット級LTE / MIMO対応802.11ax Wi‑Fi 6
SIM:デュアルSIM(nano-SIMとeSIM)
オーディオ再生:ステレオ再生
耐水性能:水深1メートルで最大30分間の耐水性能

iPhone XR

バッテリー:iPhone 8 Plusより最大1.5時間長いバッテリー駆動時間
充電方式:ワイヤレス充電 / USB経由でコンピュータまたは電源アダプタを使って充電
ワイヤレス通信方式:4G LTE-Advanced / MIMO対応802.11ac Wi‑Fi
SIM:デュアルSIM(nano-SIMとeSIM)
オーディオ再生:よりワイドに広がるステレオ再生 耐水性能:水深1メートルで最大30分間の耐水性能

iPhone 8

バッテリー:iPhone 7とほぼ同じバッテリー駆動時間
充電方式:ワイヤレス充電 / USB経由でコンピュータまたは電源アダプタを使って充電
ワイヤレス通信方式:4G LTE-Advanced / MIMO対応802.11ac Wi‑Fi
SIM:nano-SIM
オーディオ再生:ステレオ再生
耐水性能:水深1メートルで最大30分間の耐水性能

バッテリー起動時間はiPhone XRに劣る。ワイヤレス充電は使える。注目すべきは、ワイヤレス通信方式がアップデートされていた。iPhone SEの紹介ではゲームへの利用を押していることから、これからのクラウドゲーミングのためのアップデートと見た。

デュアルSIMに対応したことで、iPhone 8以前のiPhoneからの買い替えの選択肢に入れるユーザーが増えるかもしれない。

iPhone SE(2020)のおすすめポイントまとめ

Touch IDが使いたい(Touch IDでも良い)か、画面の小さいiPhoneがほしいか、ゲームのための性能をあげたい人だと、iPhone XRからの買い替えもありか。

上記のどれにも当てはまらなければ、買い換えしないほうが無難かも。

ゲームに要求される、チップと通信の性能に関してiPhone XRよりも大きくアップデートされていた。これはiPhone 11 Proシリーズと同等。

画面の大きさが小さいのはゲームに有利なのか不利なのか。

カメラ性能はiPhone XRと並ぶくらいである。

そして、コネクタは、もちろんLightning。

iPhone SE(2020)は大手3キャリア以外でも使える?

iPhone SE(2020)は現行のiPhoneと比較して通信に使われるバンドは変わっていないので、大手3キャリア(docomo, au, Softbank)以外でもおそらく利用は可能。

執筆時点で楽天モバイルからは動作保証等の発表はなし。

他の携帯会社も含めて、動作確認の発表を待っても良いと思う。